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FANATEC GT WORLD CHALLENGE ASIA POWERED BY AWS Rd.1&2 / 3&4|日本チームの参戦が増加中のGT3レースが今年も開幕。

 アジア各地を転戦し開催される「ファナテック・GTワールドチャレンジアジア・パワード by AWS」。今年はアジアチャンピオンシップとジャパンカップの2シリーズがFIA GT3車両を使用して展開される。

 基本的には2人1台でのエントリーとなり、予選は土曜日に各ドライバー1回ずつのタイムアタックが行われ、Q1担当ドライバーのリザルトがレース1のグリッド、Q2担当ドライバーのリザルトがレース2のグリッドに反映される。決勝レースは各1時間のレースとなり、レーススタート後25分から35分の間にピットオープンとされ、その間にドライバー交代が義務づけられている。タイヤはピレリタイヤを使用したワンメイクである。

 サクセスタイムペナルティシステムが用いられており、前レースのリザルトに応じて上位3チームにピットストップの際に義務ピット時間(90秒)にプラスして、ピットストップペナルティが適用となる。(1位=15秒、2位=10秒、3位=5秒)また、ライセンスグレードに応じてPRO、PRO-Am、SILVER、SILVER-Am、Amの5クラスにクラス分けされ、各クラスでチャンピオンシップを争う。

 アジアチャンピオンシップでは、8マニュファクチャラー、日本チーム8台を含めた33台がシーズンエントリーとなっている。アジアのドライバーのみならず、ヨーロッパから世界で活躍するファクトリードライバーがエントリーするのも見どころの一つだ。

 開幕戦は4月20日(土)、21日(日)にマレーシアのクアラルンプールからほど近いセパン・インターナショナル・サーキットで開幕。レース1はスコールにより1時間ディレイの後、セミウェットコンディションでのセーフティーカー(SC)スタートとなった。ポールポジションはFAWアウディスポーツアジアレーシングチームの36号車アウディ R8 LMS GT3 EVO2が獲得。2番手にオリジンモータースポーツの87号車ポルシェ911 GT3R(992)、3番手には同じくオリジンモータースポーツの4号車ポルシェがついている。スタート3周目を迎えた頃、セミウェットのコンディションに合致したのか、レインタイヤを履いたマシンが大きくジャンプアップすることとなる。1番手にはVSRの6号車ランボルギーニ ウラカンEVO2、2番手には日本チームであるD’station Racingの777号車アストンマーティン ヴァンテージAMR GT3 EVOを駆る星野、3番手にはクラフトバンブーレーシングの30号車メルセデスAMG GT3 EVOがレースをリードしていく。レース残り40分頃にFCYが導入されるも数分でクリア。残り35分を迎え続々と各車ピットイン。1番手を走行していた6号車ランボルギーニはレインタイヤキープのためかアマドライバーながらも走行を続け、残り29分でピットインするがピット作業ミスでタイムロスをしてのコース復帰となってしまう。全車ピット作業を終えた後、30号車AMGがレースをリードしていくと思われたが、残り15分でトラブルによりピットイン。ポールポジションでスタートした36号車アウディが再びトップへ返り咲き、レースを牽引していく。

 36号車アウディがポールトゥウィンを飾り、2番手に6号車ランボルギーニ、3番手に87号車ポルシェとなった。日本勢では6番手の777号車アストンマーティンが最上位となった。

 レース2は前日と打って変わり、気温33度、路面温度47度というマレーシアらしい灼熱の晴天の中行われた。1番手に4号車ポルシェ、2番手に30号車AMG、3番手にクライマックスレーシングの22号車AMGが並びレーススタートとなった。トップ3台はまったく入れ替わることなくレースが展開されていく。そのままチェッカーかと思われたが、3番手の22号車AMGがラストラップ、最終コーナーでスピン。ハーモニー・レーシングの77号車フェラーリ 296 GT3が3番手に順位をあげ、1番手に4号車ポルシェ、2番手に30号車AMGの後に続きレースを終えた。TEAM 5ZIGENの500号車ニッサン GT-R NISMO GT3が総合11位と日本勢トップ、クラス2位の表彰台獲得となった。

 そして、5月11日(土)、12日(日)にタイのブリラムにて「ファナテック・GTワールドチャレンジアジア・パワード by AWS」第3・4戦が開催された。チャン・サーキットはタイ北東部に位置し、コロナ渦前はスーパーGTの海外戦が行われていたことから日本のモータースポーツファンには馴染み深いサーキットの一つだ。5月といえばタイは雨季の真っ最中だが、予選、レースを通してドライコンディションでの週末となった。

 土曜日に行われたレース1ではアウディスポーツアジアチーム・アブソリュートの41号車アウディ R8 LMS GT3 EVO2が1番手、日本チームであるLMコルサの60号車フェラーリ 296 GT3が2番手、FAWアウディスポーツアジアレーシングチームの36号車アウディ R8 LMS GT3 EVO2が3番手グリッドにつきブラックアウト。スタート直前の最終コーナー立ち上がりでD’station Racingの777号車アストンマーティン ヴァンテージAMR GT3 EVOが接触するアクシデントが発生するも、そのままレーススタート。60号車フェラーリの小河も2番手をキープし周回を重ねる。レース中盤、ドライバー交代を終えた60号車は5番手にポジションを落としてしまう。予選4番手から2番手を走行していたアウディスポーツアジアチーム・アブソリュートの40号車アウディがレース残り15分でチームメイトである41号車のオーバーテイクに成功。40号車とバトルを展開するもトップを死守しレース1ウィナーとなった。

 1番手に41号車、2番手に40号車、3番手に36号車が続き、アウディ勢が表彰台を独占する形となり、60号車フェラーリが総合7番手で日本勢トップでレースを終えた。また、ザ・スピリット・オブ・FFFレーシングの濱口、大蔵組の19号車アウディが総合21位でアマクラス優勝を飾った。

 日曜日に行われたレース2では1番手に888号車トリプルエイトJMR、2番手に22号車クライマックスレーシング、3番手に30号車クラフトバンブーレーシングとメルセデスAMG GT3 EVOがトップ3を占める中、4番手にTEAM 5ZIGENの500号車ニッサン GT-R NISMO GT3からエントリーする金丸がグリッドに並んだ。レース1周目にはAMG同士で激しいバトルが展開される中、500号車GT-Rが3番手に浮上する。各車がドライバー交代を終え、レース後半になると30号車AMG、オリジンモータースポーツの4号車ポルシェ 911 GT3 R (992)、500号車GT-Rが3番手に。しかし、トップを走行していた30号車AMGにピット作業違反によるドライブスルーペナルティが宣言され、4号車ポルシェがトップへ浮上。後方で激しいバトルが展開されるも、4号車ポルシェがトップを守り切りトップチェッカー。2番手にはSILVER‐Amエントリーながらも500号車GT-Rが着き、3番手に1号車アブソリュートレーシングの1号車ポルシェが予選から7ポジション上げチェッカーとなった。

 全6ラウンドを展開するGTワールドチャレンジアジア。次戦は日本へ舞台を移し、6月22日(土)、23日(日)に富士スピードウェイにて第5・6戦が開催され、のちに鈴鹿、岡山と日本を転戦する。

写真&文=鈴木華子 編集=濱田寧々

Rd.1&2
RACE1
優勝 #36 FAW Audi Sport Asia Racing Team Audi R8 LMS GT3 EVO Ⅱ(Franky Cheng Congfu/ Adderly Fong)
2位 #6 VSR Lamborghini Huracan GT3 Evo2(Bian Hao / Edoardo Liberati)
3位 #87 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992) (Yuan Bo / Leo Ye Hongli)

RACE2
優勝 #4 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992) (Lv Wei / Patrick Pilet)
2位 #30 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3 EVO (Cao Qi / Maro Engel)
3位 #77 Harmony Racing Ferrari 296 GT3 (Liang Jiatong /Luo Kailuo)

Rd.1&2
RACE1
優勝 #36 FAW Audi Sport Asia Racing Team Audi R8 LMS GT3 EVO Ⅱ(Franky Cheng Congfu/ Adderly Fong)
2位 #6 VSR Lamborghini Huracan GT3 Evo2(Bian Hao / Edoardo Liberati)
3位 #87 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992) (Yuan Bo / Leo Ye Hongli)

RACE2
優勝 #4 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992) (Lv Wei / Patrick Pilet)
2位 #30 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3 EVO (Cao Qi / Maro Engel)
3位 #77 Harmony Racing Ferrari 296 GT3 (Liang Jiatong /Luo Kailuo)

Rd.1&2
#6 VSR Lamborghini Huracan GT3 Evo2

Rd.1&2
#87 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992)

Rd.1&2
#30 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3 EVO

Rd.1&2
#777 D'station Racing Aston Martin Vantage AMR GT3 Evo

Rd.1&2
#500 TEAM 5ZIGEN ニッサン GT-R NISMO GT3

Rd.1&2
#77 Harmony Racing Ferrari 296 GT3

Rd.1&2
#36 FAW Audi Sport Asia Racing Team Audi R8 LMS GT3 EVO Ⅱ

Rd.1&2
#4 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992)

Rd.3&4
RACE1
優勝 #41 Audi Sport Asia Team Absolute Audi R8 LMS GT3 EVO II (James Yu Kuai / Akash Neil Nandy)
2位 #40 Audi Sport Asia Team Absolute Audi R8 LMS GT3 EVO II(Huang Ruo Han / Markus Winkelhock)
3位 #36 FAW Audi Sport Asia Racing Team Audi R8 LMS GT3 EVO Ⅱ(Franky Cheng Congfu/ Adderly Fong)

RACE2
優勝 #4 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992) (Lv Wei / Patrick Pilet)
2位 #500 TEAM 5ZIGEN ニッサン GT-R NISMO GT3(Hirobon /金丸ユウ)
3位 #1 Absolute Racing Porsche 911 GT3 R (992) (Anthony Liu Xu / Alessio Picariello)

Rd.3&4
#4 Origine Motorsport Porsche 911 GT3 R (992)

Rd.3&4
#36 FAW Audi Sport Asia Racing Team Audi R8 LMS GT3 EVO Ⅱ

Rd.3&4
#40 Audi Sport Asia Team Absolute Audi R8 LMS GT3 EVO II

Rd.3&4
#500 TEAM 5ZIGEN ニッサン GT-R NISMO GT3

Rd.3&4
#60 LMcorsa Ferrari 296 GT3

Rd.3&4
#19 The Spirit of FFF Racing Audi R8 LMS GT3 EVO II

Rd.3&4
#41 Audi Sport Asia Team Absolute Audi R8 LMS GT3 EVO II

Rd.3&4
#1 Absolute Racing Porsche 911 GT3 R (992)

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