ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE 第1戦 SUGOスーパー耐久4時間レース|今年もスーパー耐久はメルセデスAMG GT3が優勢! 開幕戦でトップ2を独占。
年々、参戦台数が増えて盛り上がりを見せているスーパー耐久シリーズ。2024シーズンは4月20日(土)、21日(日)にスポーツランドSUGOで開幕した。今年もGT3マシンから、街中で見かけるコンパクトカーがベースになっている車両、さらにカーボンニュートラル燃料や水素エンジンを搭載した車両など、次世代のクルマを開発するための車両などがエントリー。各車種を全9クラスに分けて、それぞれの戦いが繰り広げられる。
なかでも注目なのが、欧州スーパーカーをベースに製作されたマシンが参戦するST-XクラスとST-Zクラス。ST-Xクラスは中升 ROOKIE AMG GT3のメルセデス AMG GT3が昨年チャンピオンを獲得。今年はカーナンバー1をつけて参戦する。体制面で大きな変更はないが今年は新たにジュリアーノ・アレジが加入したことが話題だ。元F1ドライバーであるジャン・アレジと女優の後藤久美子さんの息子ということで、来日当初から注目を集めていたが、今年は新たにスーパー耐久にも挑戦することになり、今後の活躍がますます期待される。
そんなアレジが開幕戦のSUGOで大活躍。予選でチームのポールポジション獲得に貢献すると、4時間耐久で争われた決勝レースではスタートを担当。同じメルセデスAMG GT3を使うTKRI松永建設AMG GT3と激しいトップ争いをしながらも徐々にリードを築いていった。その後、順調にバトンを繋いでいき、最終的に44秒ものリードを築いてトップチェッカー。2位にTKRI松永建設AMG GT3が続き、メルセデスの車両がワンツーフィニッシュを飾った。
また、ST-Zクラスでは、ポルシェ、メルセデス、アウディなど多数の欧州マシンが参戦している。今年も他のクラスと比べても参戦台数が多く、普段はSUPER GTなどトップのレースに出ている選手も多数参戦しており、非常にレベルが高いレースが展開されていきそうだ。そんな中、開幕戦で表彰台争いに食い込む活躍を見せたのがTECHNO FIRST R8 LMS GT4。国内メーカーの車両の先行を許してしまう形とはなったが、途中にアクシデントでセーフティカーが出るなど波乱の展開となったレースでバトンを繋いでいき、クラス3位を獲得した。その他の欧州マシンも力強い走りをみせ、BRP★FUNDINNO PORSCHE 718 GT4 RSが4位、EBI GROUP Cayman GT4 RS CSが5位とポルシェ勢が続くと、6位以降はメルセデスAMG GT4を使うチームが並ぶ結果となった。
今シーズンも11月の富士大会まで全7戦が予定されている。今回は国内メーカーの車両に勝利を奪われたが、第2戦以降で表彰台の頂点を勝ち取る欧州マシンはあるのか。目が離せない。
写真=南 博幸 文=吉田知弘 編集=濱田寧々