2024 AUTOBACS SUPER GT Rd.6「SUGO GT 300km RACE」|欧州勢が表彰台を独占、65号車AMGが2連勝を飾る!
多数の欧州スーパーカーが参戦するAUTOBACS SUPER GTシリーズ。2024年シーズンもいよいよ後半戦に突入した。本来ならば8月末に第5戦鈴鹿大会が予定されていたが、台風10号の影響により12月に延期されることとなり、9月21日・22日にRd.6 SUGO大会がシーズン5戦目として開催された。
舞台となるスポーツランドSUGOは、仙台郊外にあるサーキット。起伏が激しく様々なタイプのコーナーが揃っていることもあり、難関コースのひとつとして知られている。さらにコース幅が比較的狭いということもあり、毎年レース展開が荒れることもあるが、今回は天候面で波乱に見舞われた。
予選日となる21日(土)は、朝から強い雨に見舞われ、ウエットコンディションの中で公式練習が行われた。しかし、コースオフやクラッシュする車両もあり、その度に赤旗中断。各車とも満足に走れないままセッション終了となった。午後になると天候はさらに悪化し、一時は開始時刻を遅らせて様子を見ていたが、天候回復が見込めないことから予選セッションはキャンセルされることに。決勝グリッドは午前中に行われた公式練習の結果順で並べられることとなった。
決勝日となる22日(日)になっても朝から強い雨が降り続いており、決勝のスタート進行も予定より遅らせることが発表された。お昼になっても雨脚が収まる雰囲気がなく心配されたが、午後1時ごろになって雨がやむと徐々に天候は回復。予定よりも約1時間遅れでレースが始まった。
GT300クラスは、序盤に20号車のトヨタ シェイドレーシング GR86 GTや61号車のSUBARU BRZ R&D SPORTの国産GT車両が好調な滑り出しを見せたように見えたが、周回を重ねるごとにペースが伸び悩み、苦戦する一方で、欧州のスーパーカーが大活躍を見せる。
まずレース前半で光る走りを見せたのが、45号車PONOS FERRARI 296だった。勢いを見せトップに立つと、続いて7号車Studie BMW M4が2番手に浮上。レース中盤に入るとアクシデントが続出しセーフティカーやフルコースイエローが導入される波乱の展開となった。これらのタイミングを見計らって、各車が続々とピットストップを済ませるなか、45号車フェラーリ296GT3はトップを死守。このままフェラーリ296GT3がGT300初優勝かと思われたが、15番グリッドから追い上げてきた65号車LEON PYRAMID AMGが接近すると2台による白熱したトップ争いが繰り広げられた。
2台による熱戦は終盤まで続いたが、最後はうまくチャンスを見つけた65号車メルセデスAMGに軍配が上がり、残り10周のところで逆転。そのままチェッカーを受け、8月の第4戦に続いて連勝を飾った。2位には、惜しくも勝利を逃したが最後まで力強い走りを見せた45号車PONOS FERRARI 296が。終盤にはトップ争いと同様に、7号車BMW M4と777号車Vantage GT3も3位争いを展開。今季前半から好調の777号車Vantage GT3がこのバトルを制し、表彰台を勝ち取った。この結果、欧州マシンが大活躍し表彰台を独占した。
また、日本国内メーカーの3大巨塔が集うGT500では37号車Deloitte TOM’S GR Supraが14番手から大逆転での優勝を飾り、第3戦鈴鹿以来の今季2勝目を獲得した。2位には38号車KeePer CERUMO GR Supraが続き、トヨタGRスープラがワン・ツーを占めた。3位にはニッサンZを駆る12号車MARELLI IMPUL Zが入る結果となった。
いよいよ終盤戦へと突入した2024年シーズンのAUTOBACS SUPER GTシリーズ。6戦目となる第7戦オートポリス大会は、10月19日から20日に大分県のオートポリスにて開催される。
写真=南 博幸 文=吉田知弘 編集=濱田寧々